介護の求人・転職募集は【介護求人パーク】

老人ホームなど、入居介護施設の介護職とは?

老人ホームなど、入居介護施設の介護職とは?

特養・有料老人ホーム・高齢者向け住宅などの入居介護施設は、施設の種類ごとに、高齢者の要介護度などが異なります。そのため働く介護職員の仕事内容も、施設の種類によって異なります。このページでは、入居介護施設の介護職・ケアスタッフの仕事内容、必要な資格・仕事のやりがい・給料・労働時間・転職時の注意点などをご紹介します。

【入居介護施設の介護職の仕事内容】

特別養護老人ホームでの仕事

入居・入所型の老人ホームの中でも、主に自治体や社会福祉法人が運営し、公的な要素が多い施設が特別養護老人ホーム(特養)です。介護老人福祉施設、とも呼ばれます。

基本的には、利用者の財産の範囲で月額の利用料金などが決まります。比較的安価な場合が多いため、都市部では常に満床状態です。

特養には大きく2つの種類があります。ひとつは「従来型」と呼ばれる多床室(相部屋)。もうひとつは、「新型」・「ユニット型」と呼ばれるユニットケアを取り入れた個室です。「従来型」と「ユニット型」の両方が施設内にある「混合型」の特養もあります。
ユニット型の特養の中には、広々としたリビングや玄関などを設け、有料老人ホーム並みの設計である場合もあります。

要介護3以上の高齢者が入居するのが基本で、寝たきりの方も多く、介助は身体介護が多い傾向です。食事介助、排せつ介助、入浴介助などが中心で、更衣や口腔ケア、清拭などもあります。身体介護は、介護資格を保有していないとできない仕事ですが、要介護者の体に触れない生活援助(部屋を整えることなど)は無資格でも可能。
そのため、資格の有無で担当業務を分け、無資格者を「介護補助」・「介護助手」という名称で募集するケースも増えています。
なお業務の中には、おまつりや外出などの行事の付き添い、レクリエーション運営などもあります。

入居施設なので基本的には夜勤もありますが、日勤だけでの勤務や短時間のパート勤務も可能。逆に、夜勤のみの勤務形態を設ける施設もあります。

介護付き有料老人ホームでの仕事

介護付き有料老人ホームは、特養とは異なり、主に民間企業の運営です。月額の利用料以外に、入居時に一時金がかかるケースが多く、その金額は数千万円というところも。入居者も金額相応のサービスを求めることが多いため、接遇マナーがより重視されたり、きめ細かくてていねいなケアが求められる傾向があります。
もちろん、高級なホームばかりではなく、割安でアットホームな介護付き有料老人ホームもあります。

介護付き有料では、「要介護度3以上」などの入居条件がありません。要支援や要介護度が比較的軽めの利用者も多く、ホームによっては自立の方が多い場合もあります。
特養と同様に、身体介護や生活援助もありますが、レクリエーションや外出イベント、入居者のサークル活動のサポートなども多いでしょう。
ホームによって、ケアの仕方や、こだわりなども異なります。

認知症型グループホームでの仕事

認知症の高齢者が共同で生活するグループホームでは、9人までを1つの単位(ユニット)として、家庭のようなこぢんまりとした空間で生活をし、その中で介護を行います。

食事介助、排せつ介助、入浴介助などが中心で、更衣や口腔ケア、清拭、部屋を整えることなども仕事の範疇です。が、利用者の認知症の進行を少しでも遅らせようという理念のもと、利用者といっしょに家事をし、外出をする機会が他のホームよりも多いでしょう。

精神疾患を持つ方や、行動が特に活発な方もいるので、介護職のコミュニケーション力が問われます。落ち着いて過ごせるよう、心が通じ合う介護が必要です。

サービス付き高齢者向け住宅などでの仕事

サービス付き高齢者向けや住宅住宅型有料老人ホームは、「介護のための施設」ではなく「高齢者向けの住宅」という位置付けです。そのため、原則として介護保険サービスは提供していません。

提供するのは、基本的な生活相談や見守り、食事提供、コンシェルジュサービスなど。身体介護などの介護保険サービスは、利用者が別途外部の訪問介護事業者やデイサービスと契約します。そしてその事業者が、要介護者の自宅(高齢者住宅の個室)に、訪問介護に伺うという形になります。

こうした住宅型施設の職員・ケアスタッフは、現場の介護は行いません。訪問介護事業所などが担当します。ただし、訪問介護事業所が、住宅型有料老人ホームと同じ法人の系列で、同じ建物内にあるケースなどでは、職員が2つの事業所の職員として兼務するケースも多く見られます。その際は、サービス提供時の立場がそれぞれ異なるだけで、実質は介護サービスを提供しているともいえます。

なお、サービス付き高齢者向け住宅の中には、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設もあります。その場合は、介護付き有料老人ホームと同様に、介護保険サービスも、直接施設から提供されます。

ショートステイ(短期入所)での仕事

短期間の入所で介護や機能訓練を行う場所がショートステイ。家族の介護負担を軽減するためや、家族の出張や旅行の時の宿泊先としても使われます。
特養などがショートステイ専用の居室を設ける、あるいは空床を利用してサービスを行う場合もありますが、ショートステイを専門に行う単独型の施設もあります。

ショートステイでの介護職は、基本的な介護スキルに加えて、対応力があるとベター。長期間暮らすのではなく、短期間の滞在です。その人の特徴や好みを瞬時につかみ、対応していく力が求められます。また、慣れない場所で宿泊するため、不眠や昼夜逆転、疲労、食欲不振などが起きやすく、利用者の健康面での配慮も必要です。

【入居介護施設の介護職になるには~必要な資格】

介護施設の仕事は、介護資格が必須なものと、無資格でできるものがある

介護施設の仕事は、介護資格が必須なものと、無資格でできるものがある

入居型の介護施設では、多くの人が働いています。幅広い仕事があり、業務を分業しているため、介護の資格や経験がなくてもできる仕事もたくさんあります。とはいえ、施設の存在意義、業務の中心は「介護」です。
介護の資格を取ることで、業務の幅が広がり、ステップアップの機会が生まれます。

介護の資格は、3カ月程度で取得できる比較的とりやすいものから、取得難易度の高い国家資格までさまざま。代表的なものは、主に以下の3つです。

入居型介護施設で役立つ 主な介護の資格

介護職員初任者研修

介護職として必要なスタートラインの資格で、かつてのホームヘルパー2級に相当(ヘルパー2級は2013年に廃止)。もっとも取得しやすい介護の民間資格です。
130時間の基礎知識・倫理・実務を学び、最後の試験に合格して取得できます。

実務者研修

実務者研修は、介護職員初任者研修よりも、もっと詳しく幅広く知識や技能を身につけられる民間資格。基本的な介護提供能力の修得に加え、医療的ケアに関する知識や技能の習得が大きな目的で、かつてのホームヘルパー1級や介護職員基礎研修に相当(2013年に実務者研修に一本化)。

この実務者研修を修了することにより、2012年度より医療行為である「喀痰吸引(たんの吸引)」が介護職員でも実施できるようになりました。(ただし『実地研修』修了が必須)

介護福祉士

さまざまある介護の資格のなかで、唯一の国家資格です。直接介護を行う資格の中で、最上位の資格といえます。介護福祉士の資格を取得するには、一定の実務経験を経てから所定の研修を修了するルートや、福祉系の学校・養成施設を卒業するルートなど、複数のルートがあります。
最近、受験資格の変更もあり、少し流れが複雑になっています。詳しくは下記の図を参照してください。

介護福祉士の資格取得ルート図
介護福祉士の資格取得ルート図

【入居介護施設の介護職の魅力・やりがい】

入居施設は、24時間365日暮らす場所です。デイサービスなどと違い、利用者の入れ替わりも少なく、同じ利用者を長時間・長期にわたって介護できます。信頼関係を作り、その人の個性や好みを把握しながら、よりよい介護を自分なりに工夫できるでしょう。

夜勤があるのも、入居施設の大きな特徴です。夜勤での介護は大変だ、という考え方もありますが、夜間こそ、利用者らしさがみられる時間だという考え方もできます。

夜勤は、生活のバランスをとりにくいので避けたい、家族とすれ違いになるので避けたい人という人もいるでしょう。
入居施設には夜勤がありますが、必ずしも夜勤をしないと働けない、ということではありません。パートやアルバイトでの勤務であれば、日中の可能な時間帯だけにしぼった勤務が可能。また、正社員・正職員であっても、日勤に限定した働き方ができる施設が増えています。

その一方で、逆に「夜勤手当」がつく夜だけでしっかり稼ぐという人も。夜勤専従・夜勤専門という働き方を希望する人や、他の仕事とのダブルワーク(副業)をする人もいます。

他に、介護施設の魅力といえば、多くの職員が同じ仕事をして、チームで働けること。職員同士で介護を学び合え、刺激し合えるところが、複数職員で介護できる入居施設のメリットでしょう。
特に、介護の仕事が初めての人にとっては、周囲から学び指導を受けられる介護施設は、チャンレジしやすい環境といえるでしょう。

さらに、施設の規模が大きいと、ポジションが多いということになります。
正職員や常勤スタッフであれば、リーダーや主任、管理者、施設長などと、ステップアップが望めます。複数の施設を運営するような大手企業であれば、本社スタッフや管理部門への異動の可能性もあるでしょう。

また、3年勤務して介護福祉士、5年勤務で介護支援相談員(ケアマネージャー)など資格のキャリアアップを望む人も多く、そうした意欲あるスタッフに触れ、ともに成長していけるのが、入居施設という職場環境のよさでもあります。

【介護施設の介護職の1カ月の平均給料】(入居・通所共通)

  • 月給で働く人の場合…22万5299円
    (平均労働時間164.1時間)
  • 日給で働く人の場合…14万8521円
    (平均労働時間139.3時間)
  • 時給で働く人の場合…10万9420円
    (平均労働時間106.1時間)

平成27年度 介護労働実態調査より~1ヵ月の実賃金の額

上記は、入居施設と通所施設を分けていない、介護施設の平均数字です。介護施設では夜勤手当が大きく影響するため、実際には入居型の介護施設の方が、より給料が高い傾向があります。夜勤専門で働く場合は、月10~15日程度の勤務で20万円以上の給料となることも。

入居型の介護施設や高齢者向け住宅は、種類がさまざまあります。また規模も、100人以上入居する大型施設から、10人未満の小規模なものまで幅広く、運営法人も、民間企業・社会福祉法人・医療法人・社会福祉協議会・NPO法人など多岐に渡ります。

異業種からの参入も相次いでおり、法人や施設によって月額の給料も異なりますし、ボーナスの有無や、福利厚生の充実度も大きく異なっています。
転職の際に求人情報を見るときには、しっかり確認した方がよいでしょう。

【入居介護施設の介護職の働き方~労働時間・シフト】

入居タイプの介護施設は、24時間体制で夜勤があります。そのため、原則シフト勤務となっています。
シフト勤務とは、勤務時間が1つに固定されず、日ごとや一定の期間ごとに、複数の勤務時間を移動する形態です。介護施設では早番、日勤、遅番、夜勤などの交代制になっているところが多いでしょう。

労働時間は8時間程度を基準に決められていますが、職員の欠勤や辞職があると、その分をほかのスタッフで補い、残業になることも考えられます。

なお、シフトや休日は、自分の希望が通りやすいかどうかも重要です。希望の通りやすさや有給休暇のとりやすさは、施設により異なります。
資格手当ての金額などと違い、数字でわかりにくい部分なので、転職の際には、面接などで確認しておきたいポイントです。

【入居介護施設の介護職の職場・就職先】

老人ホーム・高齢者住宅は、施設の種類によって、職場の雰囲気や求められる介護スキルが異なります。

自治体や社会福祉法人が運営し、介護保険制度のみの給付で運営するのは、先に挙げた「特養」と、リハビリ中心で家庭への復帰を促す「介護老人保健施設(老健)」、医学的管理下で看護・介護・機能訓練を行う「介護療養型医療施設(療養病床)」の3つ。
特養や療養病床では、要介護度が高く、医療依存度の高い方が多めです。比較的、身体介護業務が多く、看取りケアもあるでしょう。

認知症型グループホームは、その名の通り、認知症ケアが中心で、比較的要介護度が軽い人が多め。サービス付き高齢者向け住宅も同様です。
有料老人ホームは、施設により、要介護度などはさまざま。フロアによって要介護度を分けている場合も多いようです。

老人ホームや高齢者住宅では、現在「介護資格がないとできない仕事」、「介護資格がなくてもできる仕事」が混在しています。
施設によっては、その2種類の仕事をなるべく分類し、資格がなくてもできる仕事は「介護助手」・「介護補助」などが担当したり、外部に委託するケースも出てきています。

雇用形態で見ると、老人ホーム・高齢者住宅などでの働き方は、主に「直接雇用」と、「派遣」の2種類。

「直接雇用」は、勤務先の法人(介護施設や高齢者向け住宅を運営する事業所)に直接、就職・転職するスタイルで、もっとも一般的。
「派遣」は、派遣会社に登録をして、仕事の紹介を受け、介護職・ケアスタッフとして派遣されるスタイルです。

「直接雇用」も、雇用契約の期間・条件などでさらに「正社員」・「契約社員」・「パート・アルバイト」などに分かれます。比較的長期に渡り立場が保障されているのは「正社員」。一方、「パート・アルバイト」は労働時間の自由度が高く、「契約社員」はその中間的な位置づけといえるでしょう。

介護求人パークでは、求人情報をいろんな条件で絞り込みできます!

平日勤務・無資格OK・オープニング募集などの“こだわり条件”や、時給1200円以上・月給25万円以上など“希望給与”でも検索OK。
もちろん、デイサービス・特別養護老人ホームなどの“施設形態”や、社員・パート・派遣など“雇用形態”、介護職・ケアマネージャーなどの“職種”でも探せます!